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助産師しおん先生のメッセージ vol.6 巣作り本能

出産前のお母さんへ
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助産師しおんです。

今回は衣・食・住の「住」です。

お産が近づくと大掃除を初めてしまう妊婦さんって、
結構いらっしゃったりします。

これは良い環境の中に子供を迎えたいという母性本能が働いた行動で、
「巣作り本能」とよばれるものです。

臨月に入ると健康な経過の方は、
お産に向けてどんどん動いておなかは張らせた方がいいので、
しゃがんだ姿勢での拭き掃除など勧めたりもします。

こうした清潔・整頓とあわせて、育児環境の準備もしておくと、
スムーズに育児が進む助けになります。

まずは授乳環境の準備。
授乳は一日に八回、だいたい三時間おきには行い、
最初の時期は一日の中でかなりのウエイトを占める
赤ちゃんのお世話になります。

まずはどこに座って授乳するか場所を考えておきましょう。

昼間と夜間だと場所が変わるので、どちらの場合も考えておきます。

もし、ソファーなら背中と背もたれの間に距離があったりするので、
背中が丸まって猫背にならないよう、
背中側に入れて使える大きめのクッションを補充しておくといいです。

いすが高くて足が浮いてしまうなら、
足が踏ん張れるように足台が必要でしょう。

床に座る方はお尻が痛くないように座布団の準備や、
壁を背もたれにするときは背中に入れられるクッションがあると楽です。

授乳用クッションも赤ちゃんが小さいうちは、
授乳姿勢を良好に保持するのに便利です。

こちらも買ったら当ててみて感じを確かめてみること、
授乳している姿をぜひ想像してみてください。

そのシミュレーションをもとに、助産師に授乳指導を受けるときに、
退院後どこでどのような姿勢で授乳するか伝え、
その場合の授乳姿勢の工夫や気を付けることがあるか
聞いてもいいと思います。

もし、入院中に余裕がないときは、
自治体の新生児訪問の助産師に尋ねてもかまいません。

あと、住環境と少し話はそれますが、
授乳クッションはぜひ入院する産院にも持参して、
授乳の練習を家で使う授乳クッションで行ってみてください。

授乳クッションも、メーカーでサイズやタイプが違うので、
自宅で使うもので練習した方が授乳のコツがつかみやすいです。

次に赤ちゃんいる生活の動線を考えます。

日が晴れるまでは自分も横になって過ごすので一緒にどこに寝るか、
動くようになったらどこで何に寝かせるかも考えて、
物の配置を決めましょう。

おむつやおしりふき・綿棒・体温計などよく使うものは
ひとまとめにしてお世話する人がみんな分かるように場所を伝えておくこと。

使用済みおむつを捨てるバケツもどこにおくか、
沐浴はどこで行い着替えはどこでさせるのかなども考え、
赤ちゃんのいる生活動線をイメージしておきましょう。

初めてのお産で、赤ちゃんのいる生活を想像するのが難しければ、
赤ちゃんを育てたことのあるきょうだいやお友達にアドバイスをもらい、
参考にしてもいいでしょう。

里帰り予定の方なら、お母さんとも、
里帰り中の過ごし方についてもお話ししておきましょう。

赤ちゃんを迎える住環境の準備を通じて、
ご家族に会話がうまれ、赤ちゃんがくる日を
みんなで心待ちにできるといいですね。

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